ヤッホーブルーイング/『インドの青鬼』を飲んでみた
今日飲んでみたのは、ヤッホーブルーイングさんのIPA(インディアンペールエール)『インドの青鬼』。
△藍色の夜空に浮かぶ青鬼。不敵な笑顔が飲めるもんなら飲んでみろと言っているよう。
概要
醸造所:ヤッホーブルーイング
ブランド名:『インドの青鬼』
公式URL:http://yohobrewing.com/
特徴①:『強烈なホップの苦み』×『強めのアルコール度数』×『フルーティな香り』
特徴②:ザ・辛口。4倍のホップを使ったことによる個性的かつ強烈な苦みが特徴
特徴③:苦みと共に香るフルーティな香りが病み付きになる。
特徴④:アルコール度数7%が更にIPAの『強さ』『強烈さ』を引き出す。
販売価格:288円
内容量:350ml
アルコール分:7.0%
原材料:麦芽・ホップ
副原料:無し (硬水を使用)
色合い:淡い黄金色
『僕ビール、君ビール』『よなよなエール』『水曜日のネコ』『東京ブラック』に続きヤッホーブルーイングブランド5つ目。苦みが最大の特徴のIPAです。
そもそも『IPA(インディアンペールエール)』ってどんなスタイル?
周りの方に聞いてもIPAをこの『インドの青鬼』で知ったという方は多いようです。実はクラフトビールの中でも世界的に人気の高いビアスタイルで、通常のビールよりもずっと苦いため、最も印象に残るタイプだと思います。
ビアスタイルの名称にある『ペールエール』自体はホップの華やかな香りと苦味が特徴ですが、『インディアン』ペールエールとはいったい何が違うのでしょうか?
通常のペールエールとの違いを簡単に言ってしまうと、より『アルコール濃度が高く』、『ホップの苦みが増した』ビール。これにつきます。ペールエールはホップの香りや適度なモルトの苦みを楽しみつつ、ぐびぐび飲めますが、IPAはぐびぐび飲む、というわけにはいきません。
1700年代後半にイギリスの東に位置する醸造所でビールを生産していたジョージ・ホジソンという方が、当時イギリスの植民地であったインドで生活をしているイギリス人のためにビールを輸出し始めたのがIPAの歴史のはじまりです。
東インド商人がイギリスから何か月もかけてインドにビールを輸出する際、当然ですが長旅でビールの品質が悪くならないよう気を付けなければならないわけですが、IPAは通常よりもホップの量を増やすことで防腐効果を高めたそうです。
ただ、IPAだけが長旅に耐えられたビールであるという方も多いですが決してそういうわけではなく、黒ビールで知られているスタウトやポーターもこういった長距離輸出に耐えられていたそうなので、あくまで当時輸出に耐えられたビールの1種、と考えていただければと思います。
昨今は一般的なペールエールビールよりも『ドライ(辛口)』で『アルコール度数』が高いものがIPAとされています。IPAにもさまざまな種類があり使われている材料の産地によってアメリカンIPAやインペリアルIPAなど様々ですが、『インドの青鬼』はイギリスを中心としたヨーロッパ産のモルトと米英独など複数カ国のホップがブレンドされたIPAです。
以前ご紹介した『セゾン』スタイル同様、機能的な意図をもって醸造されたビールというのは歴史を知るとどうしてそういう風味になったのかが分かり、面白いですね。
見た目
通常のペールエールと比べると色は淡く、クリアな見た目です。泡は白くグラスに注ぐとまさに『ドライでうまそうなビール』です。
のど越し
かなりドライでアルコール濃度も強いので喉を通る時の刺激がすごいです。正直これをぐびぐびいける人はあまりいないと思います。缶を買ってきたら冷蔵庫に入れて良いのですが、あまり冷過ぎると苦みが強くなりすぎてしまうので飲む10分ほど前に冷蔵庫から出しておくとちょうどいいかと思います。
香り
とってもフルーティな香りです。グレープフルーツのような印象。缶でそのまま飲む人も多いですが、できるだけ口が広いグラスに注いで飲むとその芳醇な香りがより楽しめます。香りも少し温度を下げてからの方が強く感じられてドライ感との調和が生まれます。
総評
ビールを楽しむポイントはのど越しや冷たさ、香りなどいろいろありますがインドの青鬼は『苦み』で楽しむことができるビールかと思います。日本で販売されている他のIPAと比較してもホップ量は多いのではないでしょうか?『魔の味』とヤッホーブルーイングさんも言っている通り、嫌いな人も出てくるぐらい苦みを際立たせています。
こんな人/時におすすめ
アサヒスーパードライなど普段からキリっとしたビールを飲んでいる方は、同系統ではないのですが、方向性や強さが全くことなる苦みを楽しめるかと思います。一番手軽に、身近で買えるIPAビールです。
先ほど触れたように、もともと長距離輸出向けに作られているのとホップの量が尋常ではないのでむしろ常温より少し冷えているぐらいで飲むのがおいしいです。なのでアウトドアでクーラーボックスに持っていくのもお勧めです。
是非お試しください。