クラフトビールマニア CRAFT BEER MANIA

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ヤッホーブルーイング/『SORRY UMAMI IPA』を飲んでみた

今日飲んでみたのは、ヤッホーブルーイングさんのIPA(インディアンペールエール)『SORRY UMAMI IPA』。

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△日本らしい荒波に乗った傾奇者がラベルに。クラフトビール大国のアメリカに挑戦するべく作られたビールのためラベル裏の説明は英語で書かれています。

概要

醸造所:ヤッホーブルーイング

ブランド名:『SORRY UMAMI IPA(ソーリーウマミアイピーエー)』

公式URL:http://yohobrewing.com/

特徴①:『飲む前から感じる鰹節の香り』×『渋みのある苦味』

特徴②:ごくっと飲んだ後に感じる確かな旨味が新しい。

特徴③:アルコール度数6.5%ではあるものの飲みやすいIPA。


販売価格:288円

内容量:350ml

アルコール分:6.5%

原材料:麦芽・ホップ

副原料:かつお節・コリアンダーシード・オレンジピール

色合い:明るい黄金色

クラフトビールの本場アメリカにヤッホーブルーイングが挑戦すべく輸出専用として作られたビール。

ビアスタイルはExperimental White IPAという珍しい名称で、おそらくホワイトビールでよく使われているオレンジピール、コリアンダーシードと、かつお節という珍しい原料を使って引き立つホップの香りが特徴の”実験的な”IPAビールという意味合いなんだと思います。

日本でも時折メーカーサイトで購入できたり、メーカー直営のビアバーでドラフトビールを飲めたりするのですが、基本的には輸出専用ビールなのでなかなかお目にかかれない商品となっています。

そもそも『IPA(インディアンペールエール)』ってどんなスタイル?

周りの方に聞いてもIPAをこの『インドの青鬼』で知ったという方は多いようです。実はクラフトビールの中でも世界的に人気の高いビアスタイルで、通常のビールよりもずっと苦いため、最も印象に残るタイプだと思います。

ビアスタイルの名称にある『ペールエール』自体はホップの華やかな香りと苦味が特徴ですが、『インディアン』ペールエールとはいったい何が違うのでしょうか?

通常のペールエールとの違いを簡単に言ってしまうと、より『アルコール濃度が高く』、『ホップの苦みが増した』ビール。これにつきます。ペールエールはホップの香りや適度なモルトの苦みを楽しみつつ、ぐびぐび飲めますが、IPAはぐびぐび飲む、というわけにはいきません。

1700年代後半にイギリスの東に位置する醸造所でビールを生産していたジョージ・ホジソンという方が、当時イギリスの植民地であったインドで生活をしているイギリス人のためにビールを輸出し始めたのがIPAの歴史のはじまりです。

東インド商人がイギリスから何か月もかけてインドにビールを輸出する際、当然ですが長旅でビールの品質が悪くならないよう気を付けなければならないわけですが、IPAは通常よりもホップの量を増やすことで防腐効果を高めたそうです。

ただ、IPAだけが長旅に耐えられたビールであるという方も多いですが決してそういうわけではなく、黒ビールで知られているスタウトやポーターもこういった長距離輸出に耐えられていたそうなので、あくまで当時輸出に耐えられたビールの1種、と考えていただければと思います。

www.craftbeermania.com

 

見た目

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ヤッホーブルーイングのレギュラーIPA「インドの青鬼」と比べるとより明るく透明度の高い黄金色です。

驚いたのは泡立ちの良さ!泡立ち過ぎないよう側面から静かに注いだつもりが、以下のとおり泡が半分以上になってしまいました。。

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泡自体はしっかり固めでこぼれずにふわっと立ち上がります。おいしそう。

のど越し

今回はかつお節を使ったビールということで、香りをしっかり楽しむべく常温に近い状態で飲んだのですが比較的さらりとごくごく飲めました。冷やした状態はまだチャレンジしていませんが喉が痛くなるほどの炭酸、苦さという感じではなさそうです。

ごくっと喉を通った後長くしっかりとした苦味が感じられ、最後に和風の旨味が現れます。

香り

かつお節を使っているという事前情報のインパクトが強く、他のみなさんのコメントもかつお節の香りが強くするというものが多いですが、強く感じるのはやはりホップ特有のアロマです。

ただ、確かにインドの青鬼や他のIPAと比べると少し変わった香りでかすかにだしのような香りも感じられます。飲んだ後というよりは口を近づけた際の香りが強いです。

総評

ホップの香りが際立っていてとても美味しいビールでした。特段キワモノな感じもないのですが、飲んだ後に感じる旨味や少し変わった香りが好き嫌い別れる可能性もありそうです。

筆者的には香りを楽しむIPAとしてスカルピンIPAなどに近い印象。そういう意味ではIPAファンに好かれる仕上がりに感じました。

こんな人/時におすすめ

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苦味強めでキレのあるIPAというよりはしっかりとしたホップの香りを楽しみたい方にはおすすめです。

また、日本特有の副原料を使っているだけあって和食と合わせて飲むには相性抜群かと思います。

残念ながら2018年4月1日にヤッホーブルーイングの通販サイトで販売された後、8月12日現在、在庫がなくなってしまったようで現在国内での再販は未定とのこと。。

YONAYONA BEER WORKSや通販サイトで再度販売されることを祈りますが、本当に飲みたい場合はアメリカまで行くしかなさそうです。。日本ではレアなクラフトビールですが、是非出会えた際にはお試しください。