クラフトビールマニア CRAFT BEER MANIA

クラフトビールを"身近"で楽しみたい人のための専門ブログ。"広く浅く"を避け、出来るだけ"詳しく"情報発信します。

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バラストポイント/『スカルピンIPA』を飲んでみた

今日飲んでみたのはアメリカ・カルフォルニア州サンディエゴのブルワリー『BALLAST POINT Brewing(バラストポイント)』のフラッグシップビール『スカルピンIPA』です。

▽コチラの記事でご紹介した『ビッグアイIPA』と並んでバラストポイントの看板ビールとなっております。

www.craftbeermania.com

2010年と2014年のWorld Beer Cupで2度もゴールドメダル(金賞)を受賞している世界的に評価されているクラフトビールで、現在はアメリカの44州、世界14か国に輸出され愛されている世界で最も美味しいと評されているIPAビールです。

 

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△シンプルで洗練されたパッケージ。裏にはSculpin(カルフォルニアカサゴ)の絵が。

なおバラストポイントとはサンディエゴにある港の名前、ロゴは船が航海する際に使う六分儀、パッケージの裏に魚のイラストが使われているのはブルワリーのスタッフが釣りをこよなく愛しているからとのこと。

(魚が副原材料として使われているわけではないです!)

今回ご紹介するビールの名前にSculpinとありますが、魚のカリフォルニアカサゴのことを意味しているようで、これまたサンディエゴ沿岸で獲れる魚とのこと。毒棘をもっているためまさに刺激的なIPAビールのパッケージにふさわしい魚ですね。

概要

醸造所:BALLAST POINT Brewing (バラストポイント)

ブランド名:『Sculpin IPA(スカルピンIPA)』

公式URL:https://www.ballastpoint.com/beer/sculpin/

特徴①:『最高に上品』×『青々しく芳醇なホップのアロマ』×『ライトボディ』

特徴②:透き通るようにすっきりとした飲み口、軽めのボディのためホップの香りを最大限に楽しませてくれる

特徴③:グラッシーな香りだけでなく、口に含んだ時に感じるコクは上品かつ濃厚。

 

販売価格:510円

内容量:355ml

アルコール分:7.0%

原材料:麦芽・ホップ

色合い:透明度の高い琥珀色

そもそも『IPA(インディアンペールエール)』ってどんなスタイル?

クラフトビールの中でも世界的に人気の高いビアスタイルで、通常のビールよりもずっと苦いため、最も印象に残るタイプ。他醸造所でもたくさんのIPAが作られております。

1700年代後半にイギリスの東に位置する醸造所でビールを生産していたジョージ・ホジソンという方が、当時イギリスの植民地であったインドで生活をしているイギリス人のためにビールを輸出し始めたのがIPAの歴史のはじまりです。

東インド商人がイギリスから何か月もかけてインドにビールを輸出する際、当然ですが長旅でビールの品質が悪くならないよう気を付けなければならないわけですが、IPAは通常よりもホップの量を増やすことで防腐効果を高めたそうです。

ただ、IPAだけが長旅に耐えられたビールであるという方も多いですが決してそういうわけではなく、黒ビールで知られているスタウトやポーターもこういった長距離輸出に耐えられていたそうなので、あくまで当時輸出に耐えられたビールの1種、と考えていただければと思います。

昨今は一般的なペールエールビールよりも『ドライ(辛口)』で『アルコール度数』が高いものがIPAとされています。

 

見た目

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適温で注いだ際に泡はそこまで立たず、色は透き通るような琥珀色(やや濃いめ)です。まさに不純物が一切ない洗練された見た目でした。

のど越し

まろやかかつモルトのコクがしっかり感じられる濃厚なのど越しです。ただスタウトやポーターとは違い濃厚ではあるがすっきりした印象。コクは香り同様長く口に残り楽しめます。

香り

他ブランドのIPAと比べてもホップの香りが超『グラッシー』。草をすり潰したような青々しい風味が特徴です。バラストポイントはホップの投入を5段階に分ける特殊な方法でこのビールを醸造しており、他のブルワリーが作れない芳醇なアロマを実現しています。

モルト感やコクは強いのですが、ライトボディのためすっきり飲みやすく、ホップの香りを最大限楽しむことができるようになっています。超『グラッシー』と表現しましたが、香りとしてはアプリコットやピーチ、レモンなど複数の香りがバランスよく混ざり合っています。

総評

まさに『最高に上品な香りとコクをもったIPA』と言えます。苦さのレベルでいうとIBU70とかなり高いですが、実際に飲んでみると他のIPAと比べても"パンチのある激しい苦み"という感じはなく、むしろ洗練された"まろやかかつ適度な苦み"です。

全体的にバランスが取れている中で、唯一無二の新鮮なホップの香りとモルトのしっかりとしたコクが刺激的で贅沢です。飲むたびにうっとりします。

ビッグアイIPAとの違い

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バラストポイント/『ビッグアイIPA』を飲んでみた - クラフトビールマニア CRAFT BEER MANIA

バラストポイントブルーイングはスカルピン、ビッグアイ以外にもダブルIPAのマンタレイ、ファゾムなどIPAをいくつも醸造していています。同じビアスタイルの中でも色んな風味・特徴を楽しめるのが醍醐味です。

その中でも看板IPAの2つのビール。違いを簡潔にいうとするとこんな感じかと思います。

スカルピンIPA = 上品×すっきり飲み口×芳醇なアロマ

ビッグアイIPA = 荒々骨太×濃厚甘口×スーパービター

はっきり性格が分かれていて、まさにIPAの両端に位置している感じですね。是非好みの方を試してみてください。

こんな人/時におすすめ

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日本では決して安く手に入るビールではありませんし、なかなか酒販売店でも置いてないお酒です。ただ、お伝えしているようにワールドワイドで認められ愛されているIPAだけあってその品質は最高級。なにか特別な日に飲んでいただきたいです。ビール好きの方、IPAが好きな方には違いがわかること間違え無し、ギフトにもぴったりではないでしょうか?

 

是非お試しください。