クラフトビールマニア CRAFT BEER MANIA

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エチゴビール/『RISE UP IPA』を飲んでみた

今日飲んでみたのは全国第一号地ビール醸造所と言われている新潟県を代表するブルワリー、エチゴビールさんの新しいIPA、『RISE UP IPA』です。

このIPAビールは2017年10月17日(火)に数量限定で発売された比較的新しい銘柄になっています。もともとあるFLYING IPAとは何が違うのでしょうか?

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△目がかわいい虎のイラストとビビットな黄色いパッケージが印象的。

概要

醸造所:エチゴビール株式会社

ブランド名:『RISE UP IPA』

公式URL:http://www.echigo-beer.jp/

特徴①:『驚くほど濃い味』×『深いコク』×『シトラス・白桃の香り』

特徴②:とにかく苦みがIPAの中でもトップクラス!コクもすごい。

特徴③:白桃のような甘く爽やかな香りが楽しめます。

 

販売価格:287円

内容量:350ml

アルコール分:6.0%

原材料:麦芽・ホップ(Mosaic)

色合い:濃い黄金色

そもそも『IPA(インディアンペールエール)』ってどんなスタイル?

クラフトビールの中でも世界的に人気の高いビアスタイルで、通常のビールよりもずっと苦いため、最も印象に残るタイプ。他醸造所でもたくさんのIPAが作られております。

www.craftbeermania.com

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ビアスタイルの名称にある『ペールエール』自体はホップの華やかな香りと苦味が特徴ですが、『インディアン』ペールエールとはいったい何が違うのでしょうか?

通常のペールエールとの違いを簡単に言ってしまうと、より『アルコール濃度が高く』、『ホップの苦みが増した』ビール。これにつきます。ペールエールはホップの香りや適度なモルトの苦みを楽しみつつ、ぐびぐび飲めますが、IPAはぐびぐび飲む、というわけにはいきません。

1700年代後半にイギリスの東に位置する醸造所でビールを生産していたジョージ・ホジソンという方が、当時イギリスの植民地であったインドで生活をしているイギリス人のためにビールを輸出し始めたのがIPAの歴史のはじまりです。

東インド商人がイギリスから何か月もかけてインドにビールを輸出する際、当然ですが長旅でビールの品質が悪くならないよう気を付けなければならないわけですが、IPAは通常よりもホップの量を増やすことで防腐効果を高めたそうです。

ただ、IPAだけが長旅に耐えられたビールであるという方も多いですが決してそういうわけではなく、黒ビールで知られているスタウトやポーターもこういった長距離輸出に耐えられていたそうなので、あくまで当時輸出に耐えられたビールの1種、と考えていただければと思います。

昨今は一般的なペールエールビールよりも『ドライ(辛口)』で『アルコール度数』が高いものがIPAとされています。

IPAにもさまざまな種類があり使われている材料の産地によってアメリカンIPAやインペリアルIPAなど様々ですが、『RISE UP IPA』はMosaic(モザイク)というアメリカ産の比較的新しい品種のホップです。

かなり風味が複雑なのが特徴ですが、このホップを使ったビールはすっきりとした風味になります。柑橘系、トロピカルフルーツ、ブルーベリーなど様々な風味を連想させるまさにモザイクのようなホップでされたIPAです。

エチゴビール/FLYING IPAとの違いは?

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RISE UP IPAは2017年10月に数量限定で発売された新しいブランドですが、実はエチゴビールは既にもう1つ『FLYING IPA』というビールを生産していて、とっても人気が高いブランドの1つになっています。

RISE UP IPA同様一般的なビールの2倍以上のホップを使用していることは変わりませんが、味に違いがあります。シンプルにFLYING IPAの方がRISE UP IPAよりもすっきりしておりアルコール度数が少し抑えられています。RISE UP IPAがより深いコクで後味がしっかり残る印象です。

ちなみに、苦さの指標となるIBU(国際苦味単位)はFLYING IPAが55、RISE UP IPAが65。どちらも高いですがここでも少し違いが出てますね。

強めの苦みと風味やコクの濃さをIPAに求めている人にはRISE UP IPAがおすすめです。

見た目

かなり濃いめの黄金色。見た目から味濃そう、苦そう。泡はとても立ちやすいです。

のど越し

苦みもアルコールもかなり強いので喉にがつんと来ます。口の中で転がすだけでもその複雑な風味が楽しめます。できれば飲む30分前には冷蔵庫から出して、普通のビールよりは常温に近い状態で飲むとよりその深いコクと風味が楽しめるかと思います。

香り

白桃の香りが最初に来ます。口の中で転がすと柑橘系やベリー系、トロピカルな香りも鼻から抜けていき、複雑さが面白いです。コクが深いからでしょうか、カラメルのようなローストされた香りも混ざります。

総評

数あるIPAの中でも苦みはかなり強い部類かと思います。後味も長いので苦みの余韻もすごいあります。『濃厚なIPA』という表現が正しいかはわかりませんが、パンチが強いので中級~上級者向けのクラフトビール。

こんな人/時におすすめ

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数量限定とのことですが、ローソン成城石井など多くの販売店で見かけるようになりました。ヤッホーブルーイングのインドの青鬼など他のIPAには飽きてきた、物足りないという人にはお勧めかもしれません。味濃いめ、コク深めのビールが好きな人にもおすすめです。

 

是非お試しください。